観光復興プロジェクト5人がそれぞれ知り合いに呼びかけて、20人程度の実行委員会をすぐに結成した。
2011年6月3日の総会でプロジェクトが承認されると、同日夜、第1回目の実行委員会会合を行う。その後、怒涛のように毎週会合を開く。
何しろ、8月に灯篭流しをやろうとすると全く時間がない。警察の許可を取るのに時間がかかるというから。
例年は、夏祭り花火大会のための準備は前年の12月から始めるという。
例年だったら、前年と同様でほとんど問題なく進む手続きが、震災後、全く状況が違う。
まずは、警察手続き前に、何をやるかが決まらない。灯篭流しをやることには誰も異論がなかったが、花火をやるかやらないか、この点では大紛糾した。
大切な家族を亡くした遺族の方々が花火をどう思うか?遺族感情を思うと、花火をするべきではないのでは?というのが大半の実行委員の意見だった。
ところが、ある時、実行委員会に参加してきた遺族の方が言った。
「家内も子供達も生きていたら、花火をやって欲しい、ってきっと言ったと思う。だから、花火は是非やってほしい。毎年楽しみにしていたから。」と。
奥さんもお子さんも亡くされた方の意見です。この一言は非常に重かった。
この一言で、「花火やっぺ!」と決まった。